「今のままじゃダメだと思うけど、やりたいことが見つからない…」という悩みを抱えている方は多いです。
実際に私も、公務員から民間に転職した時、そしてそこからさらに仕事を変えたときに「本当にやりたいことって何だろう」と散々悩みました。
そこでこの記事では、当時の経験を踏まえて、やりたいことを見つけるための具体的な8つの方法について解説します。
「やりたいことが見つからない」を解決する”発想法”
やりたいことを見つけるためには漫然と考えているだけではうまくいかないことが多いです。そこで、以下では「やりたいことが見つからない」という状況を解決する3つの発想法を解説します。
得意なことから考える
キャリアプランニングの考え方で、Will Can Mustというものがあります。
- Will:やりたいこと
- Can:できること、得意なこと
- Must:しなければいけないこと
例えば、やりたいことが「国際社会における日本の存在感を大きくする」、できることが「英語がネイティブレベルで話せる」、しなければいけないことが「日本の文化や特色をしっかり理解する」、などが考えられます。
この中で、たとえ「やりたいこと」が明確でも、「できること」が無かったり「しなければいけないこと」をきちんとできない状態では、「やりたいこと」をうまく実現できません。
上述の例で考えると、「国際社会における日本の存在感を大きくする」という「やりたいこと」は明確だけれど、英語を話すことができず、そもそも日本という国の文化や特色もそれほど理解していない人がいたとしたら、思いを遂げることは難しいでしょう。
そこで発想を変えて、やりたいこと(Will)がまだ明確でないなら、できること・得意なこと(Can)に注目して仕事を決めてみるのも一つの手です。
もし英語が得意なら、その能力を思う存分活かせる仕事につけば活躍できる可能性が高いです。(ただし、周りもみんな英語が話せる環境だと強みにならないので、「英語を話せる人が必要だけれど、社内にほとんどいない」というような環境を見つけるなど、自分の個性が際立つようなポジションを意識する必要はあります。)
最初は「自分がやりたいことはこれ!」というものではなかったとしても、社内で活躍して周りから高く評価されれば、おのずとやりがいが湧いてくることがほとんどです。
また、そのように得意なことを突き詰めているうちに、やりたいことが明確になることもあります。
なので、やりたいことが見つからないときは「得意なことから考えてみる」のがおすすめです。
過去に楽しいと感じた経験を思い出す
「やりたいこと」を見つけるために未来ではなく過去に目を向けてみるのも効果的です。
これまでの人生の中で、「楽しい」「やりがいがある」「充実している」と感じた経験を思い出してみてください。
例えば部活動など、一見仕事と関係の無い経験でもかまいません。仮にサッカー部が楽しかったのなら、「チーム一丸となり戦いに挑む」「体力や技術を身につけるために地道な努力を継続する」など、少し抽象化してみることで、仕事に求めることを明確にするヒントを得ることができます。
また、未来への思いをベースにやりたいことを考えると、「実際にやってみたら想像と違ったな、、、」などのギャップに直面する可能性もあります。しかし過去の経験をベースにすれば、自分がそれを楽しいと感じたことは想像ではなく事実ですので、失敗する可能性が低いです。
理想から考える
「やりたいこと」を考えるとき、無意識的に「実現できそうか」という思考のブレーキが働いてしまうことが多いです。
例えば「本当は海外で働きたいけど、留学経験も無いし自分には無理かも」と、やってみる前に思いとどまってしまうことは珍しくないでしょう。それが「やりたいこと」が見つからない原因になっているのかもしれません。
そこで、「やりたいこと」が見つからないときには、実現可能性をあえて一度無視して「理想としてはどういう状態になりたいのか」を考えてみるのがおすすめです。
何でも実現できるとしたら何をしたいかと考えてみれば、意外とやりたいことは思いつくものです。場合によってはそれが本当に実現可能性が低いこともあるかもしれませんが、どちらにしても一度はチャレンジしてみないと結果がわかりません。
自分が不要なブレーキをかけてしまっていただけで、案外実現できてしまうこともあるでしょう。
「やりたくないこと」から考える
やりたいことが見つからない場合、逆に「やりたくないことは何なのか」を考えてみるのも効果的です。
実際に私も、公務員から民間企業に転職する時は以下のような「やりたくないこと」を考え、それを避けられる仕事を探しました。
- 価値観が合わない人に囲まれて仕事をする
- 単調な事務仕事ばかりをする
- 仕事をまったくしない上司の下につく
- 朝早く(8時台)に始業する
- 満員電車に乗る
やりたくないことを避けるというと後ろ向きな感じがしますが、やりたくないことをやらなければならない状況は大きなストレスです。仕事は起きている時間のかなりの割合を占めるため、常日頃からストレスを感じることになってしまい、心身によくないです。
また、やりたくないことをリストアップする過程で、それを実現できる仕事・職場が結果的に「やりたいこと」に結びつくこともあります。
例えば私の場合、上述の「やりたくないこと」を避けるには比較的自由度の高いベンチャー系の企業でセールス&マーケティングをすることが近道だったので、結果としてそれが「やりたいこと」を明確にするきっかけになりました。
「やりたいことが見つからない」を解決する”手段”
やりたいことを見つけるために、自分の頭の中で考えるだけでなく、手段や道具を活用してみるのもおすすめです。
以下で、自分の発想には無いものが見つかる可能性が高い具体的な手段を3つ紹介します。
転職エージェントと面談してみる
転職エージェントはキャリアアドバイザーが無料で転職をサポートしてくれるサービスです。
やりたいことが見つからないときに転職エージェントを活用することで、下記のようなメリットが得られます。
- 面談の中で、自分にマッチする仕事を一緒に考えてくれる
- 自分に合った具体的な求人を紹介してくれる
まだ具体的に転職を考えていないのに大丈夫?と不安な方もいらっしゃると思いますが、転職エージェントは意外と転職意向がまだ明確でない人が利用することも多いサービスです。(例えば、自分の市場価値を測るためなど)
完全に無料ですし途中で利用を辞めても問題無いので、まずはカジュアルに面談してみることで、やりたいことのヒントが得られるかもしれません。
また、紹介してもらえる具体的な求人を見て、もし魅力的に感じたらそのまま選考に進んでみてもよいでしょう。
転職サイトに登録して求人を見てみる
「転職エージェントを使うのは、やっぱりまだハードルが高いな…」という方は転職サイトに登録してみることがおすすめです。
転職サイトは担当のキャリアアドバイザーがつかず、自分で求人を見て興味があれば応募するだけなので、かなり気軽に利用することができます。
メリットは、自分が知らなかった職種や業界、仕事内容などが見つかる可能性があることです。やりたいことが見つからないとき、もしかしたら世の中にどういう仕事があるかについてまだ詳しくないことが理由かもしれません。
転職サイトの求人を眺める中で魅力な仕事(=やりたいこと)が見つかったという話はよく聞きますし、実際に私もそうでした。
エージェントと同じく完全に無料なので、まずはのぞいてみることをおすすめします。
本を読む
やりたいことを見つけることをテーマにした名著は、世の中にはいくつも存在します。例えば下記などが挙げられます。
- 『絶対ブレない「軸」のつくり方』
- 『やりたいこと探し専門心理カウンセラーの日本一やさしい天職の見つけ方』
- 『仕事は楽しいかね?』
私のおすすめは、ビズリーチの創業者の南壮一郎氏の『絶対ブレない「軸」のつくり方』です。南氏が「スポーツビジネスをやる」という目的のもと、普通では考えられないような行動力で周りを巻き込んでいくストーリーを描いています。
すでに「やりたいこと」が明確だった南氏ではあるのですが、それに向かっていく過程で迷走したり間違えたりすることもあり、その意味では「やりたいこと」の精度が徐々に上がっていくストーリーとも言えます。
純粋に読み物としても面白く、自分のやりたいことを考えるいい材料になる本だと思います。
やりたいことが見つからないときにこそ人を頼るべき
やりたいことが見つからないときは、人を頼ることも重要です。なぜなら、自分では気づけなかった視点を知ることができたり、自分を客観的に見るきっかけになったりするからです。
例えば学校や職場の先輩は、当然ですが自分よりも人生経験が豊富で一日の長があります。自分だけで考えていたらわからないようなことや知らなかったようなことも含めて、参考になるアドバイスをもらえる可能性が高いです。相談できる仲の良い先輩がいる方はぜひ頼ることをおすすめします。
また、友達と話すのも参考になります。自分では気づかないことでも、友達から見ると例えば「君は○○やってるとき楽しそうだよ」とアドバイスがもらえるなど、自分よりも自分のことが見えていることがあります。そうした意見はやりたいことを見つける上で参考になるでしょう。
やりたいことが見つからないときは、あせらずに時間を置いてみるのもあり
やりたいことが見つからないときの解決方法について紹介してきました。ここに書いてあることを実践すれば、自分のやりたいことが見つかる可能性が高いでしょう。
とはいえ、どうしても見つからないときはあせらずに一旦時間を置いてみるのもありだと思います。ゆっくり時間をかけて見つけた「やりたいこと」の方が、長く「やりたいこと」であり続ける可能性も高いでしょう。
無理をせず自分のペースでやりたいことを見つけるために、この記事が少しでも参考になれば幸いです。