MARCHからの公務員は多い?【明治・青山学院・立教・中央・法政】

MARCHからの公務員

元東京都職員のイクロです。

この記事では、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)からどれくらい多くの学生が公務員として就職しているのか、その中でも人気のところはどこなのかを公式データを元に解説していきます。

注:本文に記載のある年度における数字を元に解説しています。また、公開されているデータを元に筆者が算出している数字も含みます。元データ自体が進路を大学に報告している学生のみを対象としているため、必ずしも実態を正確に反映しているとは限りません。

立教からの公務員は6%で、特別区が最多

2018年度の就職データを見ると、立教大学全体から6%が公務員として就職しています。

学部ごとに見ると、法学部が最多で12.8%、ついでコミュニティ福祉学部が11.4%、そして文学部が9.8%となっています。逆に公務員が最も少ない学部は、経営学部と観光学部が並んで2%、ついで異文化コミュニケーション学部が2,8%になっています。

立教大学のコミュニティ福祉学部にはコミュニティ政策という学科があることも踏まえると、法学部についでコミュニティ福祉学部から公務員になる学生が多いのは納得感があります。

また、全学部統一で就職先として多い企業・団体のランキングを見ると、東京都特別区が1位です。2位が三菱UFJ銀行、3位が全日本空輸と続きます。そして7位には国家公務員一般職が来ます。

学部別に見ると、就職先として公務員が1位になるのは、文学部(東京都教員)、コミュニティ福祉学部(東京都特別区)、現代心理学部(東京都特別区)と3つあります。また、法学部は国家公務員一般職が三菱UFJ銀行についで2位です。

このデータを見ると、立教大学の学生にとって公務員は人気があり、特に法学部・コミュニティ福祉学部・文学部の学生にとってはメジャーな就職先の1つであることが伺えます。

参考:就職・進学データ | 立教大学

法政からの公務員は6.7%で、横浜市が最多

法政大学の2018年度の就職者数は学部ごとの数字を足したところ5,305名で、そのうち地方公務員が307名、国家公務員が51名となっております。計算すると約6.7%が公務員として就職していることになります。

2019年3月卒業生の上位就職先を見ると、公務員で一番上位は15位の横浜市(17人)、次が18位の東京都(15人)になります。公務員への就職率は立教大学と同水準ですが、立教が1位、7位と公務員が来たのに対して、法政では15位が最高なので、公務員の内訳にばらつきがあることが伺えます。

参考:就職データ集|法政大学キャリアセンター|法政大学

中央からの公務員は10.3%で、国税庁が最多

2018年度(2019年3月、2018年9月)卒業生学部別公務員・教員就職状況を見ると、公務員(教員除く)の就職者数は474人。各学部の就職者数の合計が4593人(下記の合計値)なので、公務員率は10.3%になります。中央大学はMARCHの中でも伝統的に公務員に強いイメージがある学校かと思いますが、10.3%という数字を見るとやはり実態として公務員になる方が多いことがわかります。

  • 法学部:1,460人 * 77.5% = 1131人
  • 経済学部:1,030人 * 88.9% = 915人
  • 商学部:1,102人 * 85.8% = 945人
  • 理工学部:847人 * 62.7% = 531人
  • 文学部:982人 * 85.1% = 835人
  • 総合政策:259人 * 91.5% = 236人

2018年度の卒業生の就職先企業リストの各学部の数字を足すと、中央大学からの就職先として最も多いのは国税庁で38名、次が東京都(教育委員会を含む)で35名となっています。

また、中央大学のキャリアセンターでは、現役の公務員による相談会などを行なっており、公務員志望の学生には非常にありがたい制度が整っています。炎の塔という難関試験に挑戦する学生のための学習スペースでは、公務員を志望する学生に個人専用席を提供しているようです。

参考:進路・就職データ 2018年度 | 中央大学

明治からの公務員は7.3%で、特別区が最多

2018年度(2018年9月・2019年3月)卒業者の就職データを見ると、公務員への就職は7.3%です。
全校で就職先として最も多いのは東京特別区で85人、2位が国家公務員一般職で68人、9位に東京都庁が来て28人、10位が国税専門官で27人となっています。トップ10に4つの公務員がランクインしており、公務員の中でも特定の組織に比較的集中していることが伺えます。

また、明治大学には「行政研究所」という公務員志望の学生をサポートする組織があります。入所するためには試験に合格する必要がありますが、筆記試験対策から実際に公務員になった先輩の体験談などかなり手厚いサポートが受けられるようです。公務員試験の対策をする上で、こちらを活用できればかなり有利になりそうです。

参考:2018年度就職データ | 明治大学

青山学院からの公務員は2.9%で、東京都庁が最多

2018年度の進路・就職状況データを見ると、青山学院からの公務員就職率は2.9%と他のMARCHの大学と比べてかなり低くなっています

世間的に、青学はMARCHの中で最も華やかで公務員のイメージとは合わない印象もあるかと思いますが、データを見ると実際の就職先にそれが表れていると言えます。

内訳を見ると、最も多いのが東京都庁で7人、次が横浜市と世田谷区で4人、東京国税局と神奈川県庁が3人となっています。

参考:進路・就職状況データ | 青山学院大学

MARCH(マーチ)からの公務員まとめ

MARCHの各大学からどれくらいの人が公務員として就職しているか、そしてその内訳がどのようになっているか見てきました。まとめると下記の通りになります。

  • 立教からの公務員は6%で、特別区が最多
  • 法政からの公務員は6.7%で、横浜市が最多
  • 中央からの公務員は10.3%で、国税庁が最多
  • 明治からの公務員は7.3%で、特別区が最多
  • 青山学院からの公務員は2.9%で、東京都庁が最多

あくまでも本文に記載のある年度の数字なので、年によって違いがあると思います。とはいえ、今回の調査結果はおおむね世間的なイメージと一致しているのではないでしょうか。

みなさんが就職先を検討する際の参考になれば幸いです。