東京都庁の採用難易度は低い?元職員が解説

都庁 採用難易度

都庁志望・都庁内定者のみなさん、こんにちは。元都庁職員のイクロです。

今回は、都庁の採用難易度について解説します。結論から言えば、都庁の採用難易度は他の公務員試験と比べて簡単な方です。

ただし、それは都庁が第一志望で、他の公務員試験は受けないという前提で考えた場合です。これがどういうことなのか、以下で説明していきます。

都庁の難易度は専願なら簡単

都庁 試験勉強

都庁しか受けないなら採用試験に合格するのは簡単だと述べましたが、いったいなぜでしょうか。

これは、都庁の筆記試験における「専門試験」が非常に独特であるためです。以下で、公務員試験の専門科目の試験内容を、一般的な公務員の場合と都庁の場合に分けてそれぞれ解説します。

一般的な公務員試験の専門科目の難易度

まず、公務員の筆記試験は、通常、教養試験と専門試験に分かれます。教養試験は高校までに習った範囲から出題、専門試験は大学レベルの問題が出題される試験です。

通常の公務員試験だと、専門試験は10科目ほどから幅広く出題されるため、合格点を取るためにはかなりたくさんの科目を勉強しなければいけません。

例えば東京都特別区の試験では、専門科目は以下の11科目から成ります。

  1. 憲法
  2. 行政法
  3. 民法①[総則・物権]
  4. 民法②[債権・親族・相続]
  5. ミクロ経済学
  6. マクロ経済学
  7. 財政学
  8. 経営学
  9. 政治学
  10. 行政学
  11. 社会学

このように、大学レベルの内容をかなり広い分野に渡って勉強しなければいけないことが、公務員試験の対策が大変である理由の一つです。

特に民法と経済学はしっかり時間をかけて対策しないと点が取れません。民法は範囲がかなり広く、必要な知識を記憶するのに時間がかかります。経済学は暗記量は民法より少ないですが、数学的な理解が必要な部分があるため、文系にとっては難易度が高いです。

都庁の専門科目の難易度

では、都庁の場合はどうでしょう。実は、都庁の専門科目の試験は、10科目から3科目のみを選択して解答する選択形式です。つまり、他の公務員試験が概ね10科目とすると、たった1/3の範囲だけを勉強すればよいのです。

しかも、都庁の場合、専門試験はマーク式ではなく記述式です。一見するとマーク式よりも難しそうな雰囲気がありますが、実は対策しやすいです。

なぜなら、各科目における代表的な知識項目について解説すればよいことが大半で、マーク式であれば多くの受験生が正答する基本問題が、記述になっただけだからです。

しかも、出題されるか可能性がある論点は各科目20~30くらいに絞られます。つまり、20論点 * 3科目 = 60論点を記憶していれば最低限の対策が済んでしまいます。(安心して受験するには80~100論点ほど用意しておく必要がありますが)

その上、3科目の選択に条件は無いので、自分が好きな科目の対策をすればよいことになります。

公務員志望者は法学部や経済学部の出身が多いと思いますが、例えば、法学部であれば憲法・民法・行政法は大学で勉強しているので、そのをおさらいして記述できるようにしておけば対策できてしまいます。経済学部の方も同様です。

実際には念のため4~5科目分の対策をするのが無難なため、さすがに既習の科目だけで全て完結する人は珍しいですが、とはいえ自分が習ったことがあったり内容に興味がある科目をピップアップできるので非常にやりやすいです。

もし都庁が本命で公務員試験は他に受けないのであれば、専門科目については上述の楽な対策だけをやればよいことになります。

これが、都庁の難易度が通常の公務員試験よりも低いことの理由です。

なお、都庁の専門記述試験の対策方法については下記の記事で詳しく解説しています。

都庁の専門記述対策 都庁の専門記述対策を元職員が解説!【論点数・科目選び・暗記方法】

都庁専願でない場合は難易度が一気に上がる

日本

ただし、他の公務員試験も受ける場合は大きく状況が変わります。

これまでに解説してきた通り都庁の専門科目は独特です。

つまり、他の公務員試験も受ける場合は、オーソドックスな対策にプラスする形で、この独特な形式の対策もしなければならないことになります。

具体的には、10科目程の広い範囲に渡り、マーク形式の知識問題に解答できるように対策をしつつ、その中の3~5科目くらいに関して、都庁における頻出論点を整理し、理路整然とした文章として記述できるように準備をしなければなりません。

「マーク式の対策をしていれば知識面はOKだから、それで都庁の専門科目も対応できるのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。実際それでなんとかなるケースもあります。

しかし、選択肢があれば正答できる問題でも、すべて記述しなければいけないとなると細かな部分が曖昧になりやすいものです。そうした部分で減点が重なると合格水準に達しないため、やはり記述専用の対策をすることが必要でしょう。

したがって、都庁以外の公務員試験を受ける場合は、都庁の採用試験に合格する難易度は一気に高くなります。

都庁の採用難易度:まとめ

都庁の採用難易度について解説してきました。結論としては、都庁しか受けない(=都庁の対策だけすればよい)なら簡単な方だが、他の公務員試験も受ける場合は一気に難しくなる、ということになります。

とはいえ、就職活動で都庁以外は1つも受けないというのも非現実的です。そこで、下記の記事は都庁と併願しやすいところを公務員・団体職員の範囲で解説しました

都庁と併願しやすい 就職先は? 都庁との併願先はどうする?おすすめを6つ紹介

この記事が参考になれば幸いです。

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