東京都庁に落ちた人が翌年もう一度受験しても不利にはなりません

都庁に落ちた人が翌年もう一度受験しても不利にはなりません

都庁志望・都庁内定者のみなさん、こんにちは。元都庁職員のイクロです。

今回は、都庁に落ちた人が再受験して合格する可能性があるのかについて解説します。

結論からいうと、合格する可能性はあります。一度落ちていることで制度的に減点されてしまうことなく、基本的にはフラットに評価されなおすため、初回受験の人と条件は変わりません。

ただし、再受験ならではの注意点もありますので、この記事で詳しく解説していきます。

都庁に落ちた後に再受験して合格するケースはある

都庁に落ちた場合、再受験することは制度的には不利になりません

面接官は、志望動機や過去の経験が書いてある面接カードしか与えられていないため、その人が学生なのか、フリーターなのか、社会人なのか、といった基本情報すら会話の中でしか把握できません。

なので、前年に都庁を受けていることや、その結果どういった評価をつけられたのかなどは、そもそも知らないのです。

なので、一度落ちているからといって、それだけで制度的に減点されてしまうとか、もう一度受けても落ちることが決まっているとか、そういったことはありません

都庁は色々な経歴の方が受験されます。受験時点で大学生でそのままストレートで入都する人がマジョリティではありますが、すでに社会人で働きながら受験をする方や、公務員試験に専念するためにフリーターになっている方なども珍しくありません。

実際、元都庁職員である筆者の同期には、大学4年時に都庁を受けたものの落ちてしまい、新卒では県庁に入り、その上で職員一年目の年に働きながら再度都庁を受験し合格した方がいます

このように、都庁に一度落ちているからといってもう合格できないということはなく、しっかりと改善して再チャレンジすれば十分希望はあります。

都庁に落ちてしまい進路をどうしようか迷っている方も、やはり都庁で働きたいということでしたら、もう一度受験するのも一つの選択肢でしょう。

前年に都庁に落ちたことを面接で話す場合は反省点を明確にする

これまで、都庁に落ちた上で再受験をすることは制度的に不利にならないことを解説しました。

ただし、再受験で面接に臨む上で注意しなければいけないことがあります。

それは、前年に都庁に落ちた理由を分析して反省点を明確にしておくこと、そしてそれが改善されたことをしっかりアピールすることです。

面接官は候補者が再受験かどうかをあらかじめ知ることはできませんが、面接の中で過去の経歴についてはかなり詳しく深掘りされるため、都庁を受けて落ちた経緯があることは会話の中で話さざるを得ないです。

むしろ、無理に隠そうとすると違和感や矛盾を感じさせてしまうため、正直に話した方がよいでしょう。

すると、面接官が、「去年の面接官が落とした正当な理由があるのだろう」「少なくても去年の時点では合格水準ではなかったのだろう」と感じることは自然なことです。

なので、なぜ去年はダメだったのかという反省点を明確に言語化し、今年はそれが克服できていることを説得力あるかたちで面接官にアピールする必要があります。

例えば、「志望動機が都庁ではなく区市町村の方にふさわしいものだったこと」が主な敗因だったと分析したとします。

そうなってしまった理由として、「そもそも都庁と区市町村のそれぞれの職務内容を具体的なレベルで理解できておらず、区市町村で主に取り組む職務を、都庁でしかできないと誤解していたこと」が挙げられるとします。

こういった原因分析を前提に、それを改善するために何をしたのかを具体的に説明し、今年は完璧に改善できていることをアピールします。例えば下記のような方向性が考えられるでしょう。

「今年は都庁と区市町村で実際に働いている現役職員の方5名に個別にお時間をいただき、日々取り組まれている具体的な職務の内容や、勤務にかける想い、感じている政策上の課題などについて詳細に伺いました。そうすることで都庁と区市町村で働くことについての理解を最大限に深めました。その上で、区市町村も視野に入れて再度熟慮した結果、○○○という理由でやはり都庁職員として貢献したいと考えたので、再受験を決断しました。」

こういった説明をすれば、面接官に「今年は去年と違い、実際に現役職員数名に個別に話を聞いている。なので、都庁での勤務について去年よりも深く理解していることは明確だ。であれば、去年不合格になった原因はすでに払拭されているため、それはマイナスポイントにならない。もう一度フラットに評価して、水準に達していれば合格させよう」と考えてもらうことに繋がります。

このように、一度落ちていることの振り返りは丁寧に行い、必要な改善アクションを実行して、それを面接でしっかり話せれば、合格の可能性を高めることができます。

都庁の落ちた後の選択肢

これまで解説した通り、一度都庁に落ちても、もし都庁にこだわりがあれば再チャレンジするのも一つの手です。

その他の選択肢としては、下記などが挙げられます。

  • 他の道府県庁
  • 区市町村
  • 省庁
  • その他の公務員
  • 民間企業
  • 大学
  • 社団法人などの公益系の組織

都庁はやりがいのある魅力的な職場ですが、他にもさまざな選択肢があります。もし都庁に落ちてしまってもそれほど落胆する必要はありません。みなさんそれぞれが納得の行く進路に向かえることが大切だと思います。この記事がそれを考える一つの参考資料になれば幸いです。

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