元都職員のイクロです。
「文学部だと大学の勉強を公務員試験に活かせないし、やっぱり不利なのかな…」と不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。
たしかに、法学部や経済学部の人と比べると文学部は少しだけ不利です。しかし、それでも合格することはもちろん可能です。
実際、筆者は文学部に相当する学部から都庁に合格しています。その時の経験も踏まえ、文学部からの公務員受験について解説します。
文学部からの公務員受験は少し不利
公務員試験の受験生には法学部や経済学部など社会科学系の出身者が多く、その人たちは大学で公務員試験の専門科目に相当する授業を受けています。つまり受験勉強をはじめる前の段階である程度の知識は身についている状態です。
それに対して文学部の場合、大学の授業や課題が公務員試験の得点に直接結びつくことはほとんどありません。受験勉強として一から対策をしていく必要があります。
このような理由で、文学部からの公務員受験は筆記試験において少し不利です。
文学部から公務員試験を受ける時の志望動機
文学部からの公務員受験で少し不利になるのは面接試験でも同様です。具体的には、志望動機を大学での勉強内容に基づいて組み立てることが少し難しくなります。
例えば大学で地方自治や地域経済に関わる分野を専攻していれば、それをそのまま志望動機に結びつけることは簡単です。一方で文学部の場合、小説や詩の研究をベースにして公務員の志望動機をまとめるのはやや難易度が高いでしょう。(もちろん不可能ではありませんが)
その点で、文学部からの公務員試験は面接においてもやや不利になります。
文学部からの公務員受験の成功例
ここまで文学部から公務員試験を受けるときの不利な面について解説してきました。しかし、それは法学部や経済学部など公務員試験とかなり親和性が高い学部と比較した場合に少し不利というだけであって、もちろん合格を勝ち取ることは可能です。
実際、筆者は文学部に相当する学部から都庁に合格しています。その時の経験を元に文学部からの公務員試験について戦略を解説します。
筆記試験では科目を取捨選択する
ケースによりますが公務員の筆記試験はおおむね6~7割の点数を取れれば通過できます。なので、苦手科目や手つかずの科目がある程度あっても、取るべきところで取れれば問題ありません。上述した通り文学部出身者は法学部や経済学部と比べると筆記試験の負担が少し重いので、取捨選択は意識した方がよいでしょう。
私の場合は教養科目については物理・化学は完全に捨てました。専門科目については、都庁の場合は3科目のみを選択して解答する形式なので、対策に時間がかかる民法は捨てました。
専門科目の一部を捨てるのは選択解答制の都庁だからこそできたことかもしれませんが、志望先の形式に応じて、無くてもなんとかなる科目は思い切って捨てるのも戦略の一つです。
面接では学部での勉強以外の経験も話せるようにする
文学部での勉強は公務員の仕事と結びつけることが少し難しいです。もちろん自己アピールとして学部の勉強について話すのはOKですが、それとは別に志望動機の根拠にできる課外活動はしておくことがおすすめです。
具体的には、公益性の高い団体でのボランティアなどが挙げられるでしょう。
文学部からの公務員受験:まとめ
文学部からの公務員受験について解説してきました。内容をまとめると下記の通りです。
- 文学部からの公務員受験は、法・経済学部と比べると少し不利
- しかし、合格はもちろん可能
- そのための戦略としては、筆記試験で科目の取捨選択を意識することと、大学の勉強以外にアピールできる活動をしておくこと
この記事が文学部からの公務員受験の参考になれば幸いです。