本庁配属されるパターン
続いて本庁に配属されるケースについて解説していきます。
先にも述べた通り、ほとんどの新規採用職員はまずは出先に配属されるため、いきなり本庁で働くことになるのは稀です。
しかしながら、代表的なパターンはいくつか存在しますので、それらについて以下で解説していきます。
他の職場での就業経験がある場合
都庁は同じ類別で受験していれば、新卒も既卒も他の職場からの転職も全て同じ枠で扱われます。
なので、新規採用職員の中には「民間企業で3年働いた」「他の自治体で1年働いた」など、就業経験がある人が意外にも多いです。
そして、彼らは既に社会人としての素地があると扱われて、初回の現場配属はスキップし、本庁に配属されることがほとんどです。
実際私の同期でも、下記のようなパターンの人がいました。
- メーカーからの転職で港湾局配属
- 県庁からの転職で総務局配属
- 省庁からの転職で福祉保健局配属
- 銀行からの転職で財務局配属
などなど。
これが新規採用で本庁配属される一つ目のパターンです。
島嶼勤務を希望した場合
都庁には、島嶼(小笠原や八丈など)に職場を持つ局が存在します。
代表的なのが総務局です。総務局には、以下の島嶼支庁があります。
- 大島支庁
- 三宅支庁
- 八丈支庁
- 小笠原支庁
入都時に「島嶼勤務は可能か」という希望調査が行われ、そこで可能と応えた場合、島嶼に職場を持つ局に配属される可能性が高くなります。
その上で、1回目の配属で実際に島嶼に配属される人もいれば、2回目で配属されることを前提に初回ではその局の本庁部課に配属される人もいます。
この後者のパターンが、新規採用で本庁配属される二つ目のパターンです。
ただ、初回で本庁に配属されても次の異動でほぼ確実に島嶼で勤務することになるため、本庁配属を狙ってあえて島嶼勤務可能と回答する場合は覚悟しておく必要があります。
普通の新卒で、かつ島嶼が関係ない本庁部課に配属される場合(超例外)
上述の2つのパターンのいずれにも該当しないけれど、新卒で本庁に配属されるパターンも例外ながら存在します。
実際、私の同期でも経歴上は普通の新卒ながら福祉保健局に配属された人がいました。
このパターンが生じる条件はわかりませんが、おそらく採用の順位が極端に高い(1桁クラス)場合であると思われます。
都庁では採用時の順位と配属先は基本的に関係なく、上位10%以内でも学校の事務室や各出先機関の窓口になることも十分ありえます。
しかし、1桁など極端に成績がよく、なおかつ都で働く動機と希望の局との整合性が非常に高いと認められる場合は、本庁配属になるのかもしれません。
このパターンばかりは、実際に都庁で働いていた私にとってもブラックボックスです。
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